台湾と大陸だとここが違う!

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2年前にはじめて中国に来た時は、台湾も香港も同じ中国の国だろう位にしか考えてませんでしたし、マカオに関してはカタカナ表記なので東南アジアの地域だと言う認識でした。(台湾、香港、マカオ在住の人ごめんなさい…)しかし、台湾に来て様々な点で大陸と違うことに気付いたので一般人から見た目線でシェアしたいと思います。あくまで主観的な意見なため、事実と異なる点もあるでしょうから、そこは予めご理解下さい。台湾に旅行に行く人は一度目を通して頂くと良いかと思います。
 
同じ中華圏のエリア
中華圏と呼ばれるエリアは主に「大陸(中華人民共和国)、台湾(中華民国)、香港(中華人民共和国特別行政区)、マカオ(中華人民共和国特別行政区)、シンガポール(華僑の割合が約75%)」の5ヶ所に大きく分けられると思います。何れも同じ中華圏ではあるもの、法律が違なり、歴史的に見て他国に占領されていた時期が長かったりするために、文化が異なりそれぞれ特色があります。
 
両国誕生の歴史
現在台湾を統括している中華民国は、元々1912年に大陸で発足された政府なのですが、日本が太平洋戦争に敗れて大陸から撤退すると、中華民国(民主主義)が母体の中国国民党と共産主義が母体の中国共産党と言う2つのリーダーが現れました。しかし、両社意見を相容れないため、中国大陸全土で戦争に。その結果、中国共産党は1949年に北京で中華人民共和国として独立宣言、中国国民党は大陸から撤退し台湾に中華民国の政府機関を移し実効支配することになりました。尚、この戦争自体終わりを告げていないので、今も定義上では中華人民共和国と中華民国は両者がそれぞれの領土の所有を宣言しているため、内戦状態が続いています。しかし、数十年間際立った紛争が両者の間で起こっていないため、事実上休戦状態になっています。元々台湾島は日本語が終戦直後まで約50年間支配していました。支配直した直後の数年間は現地民の抵抗こそあったものの、インフラの整備や、教育の普及、治安の向上に努めたため、生活水準が飛躍的にあがったそうです。また、日本同化政策が敷かれたため、この世代に学校に通っていた人は日本語が話せるんだとか。親日のルーツはここにあるのでしょう。
 
民主主義と社会主義
台湾と大陸の決定的な違いのルーツとして、政府の違いが挙げられるでしょう。台湾政府は基本的には民主主義、大陸政府は半分民主主義・半分社会主義を掲げています。ざっくり違いを説明すると、民主主義は自由だが貧富の差が生まれやすく、社会主義は自由を規制するが貧富の差を無くすと言った感じです。そのため、中国では様々なことが今も規制されています。反面、台湾は規制が少ないように感じます。大陸政府は、領土問題や靖国神社参拝など様々な面で反日感情を表しているため、政治面で良好な関係だとは言い難いです。(とは言え、あくまで政治上の話なので生活するに当たって、日本人だからと言って不自由したことはほぼ無いのでご安心下さい。)
 
世界有数のネット鎖国
先述した通り、大陸はインターネットに対する規制もかなり厳しく、今まで行ったアジアの国々の中でも断トツです。僕はこれを勝手にネット鎖国と呼んでいます(笑)大陸に行くと、まず世界で主要なインターネットサービスはほぼ全て使用不可。「Google、Facebook、Twitter、YouTube、LINE、Instagram、Dropbox」など例を挙げたらキリがありません。そのため、大陸では基本的に中国資本のインターネットサービスが使用されています。例えば、LINEの代わりに「WeChat(微信)」、Googleの代わりに「Baidu(百度)」、YouTubeの代わりに「YOUKU(优酷)」と言った感じです。他にも風俗情報や国に都合の悪い情報が書かれたアプリやサイトにはアクセスやダウンロードが出来ません。VPNと言う裏技を使えばこれらのサービスは使用できますが、速度が少し遅かったり安定して接続しにくかったりと問題があります。その反面台湾は報道の自由度ランキングで上位に位置づけられる程、規制が少ないです。インターネットで仕事をしている自分が台湾を留学に選んだ最大の理由に挙げられるのがこれです。恐らく同業種の方にとって大陸のネット環境は絶望的だと思います。
 
テレビ番組からもわかる違い
テレビ番組をとってもその違いは一目瞭然。大陸だと未だに日中戦争時代の日本軍を敵になぞらえた青春ドラマをよく目にするのに対し、台湾だと日本のオタク文化がドラマに登場したり、日本のアニメが沢山放送されていたりと、全然違います。更に、日本語のフレーズやキャッチコピーが随所で見られ、何だかそれを見るとホッと一安心します(笑)
 
サービスに対する姿勢
大陸ではお店に行っても大ざっぱな対応が多く、融通を利かせてくれることが少ないです。台湾はその点、丁寧な対応で比較的融通を利かせてくる人が多いように感じます。日本的なサービスに慣れている人にとって、大陸は慣れないうちは住みづらいかもしれませんが、台湾は比較的治安もいいですし最初から安心して住めます。
 
物価について
ひとえに物価と言っても、都市部と農村部で全然違うため一概に言えませんが、都市部を比較するとそこまで変わらないかと思います。ネットで見ると台湾の物価は平均すると日本の7割程度だとか。交通インフラについて比較すると、2016年3月現在タクシー代はそれぞれ深圳市が初乗り10人民元で、台北市が初乗り70新台湾ドル程度の違いはあります。ただ、台北市内の物価は比較的均一に感じますが、大陸の現地のスーパーへ行くと未だに2人民元で1.5ℓの水を買えたりと超格安なものもあります。また、コカ・コーラーをコンビニで買うと台湾だと30台湾ドル弱ですが、大陸だと3人民元弱(もちろん本物)とものによってはかなりの差を感じます。あくまでそれなりの質の商品やサービスを求めるとしたら物価はそこまで変わらないと言うことでしょう。
 
人々の価値観や文化の違い
結局一番の違いはここにあるでしょう。国を作っているのは何と言っても人ですからね。僕の主観ですが、大陸の中国人は、物事をはっきり言い些細なことを気にしない感じ人が多い感じがします。その一方で台湾の中国人は、控えめで繊細な感じの人が多い感じです。当然色々な価値観があるので一概には言えませんが、日本人的な価値観で言うと台湾の中国人は近いものを感じます。日本の統治下時代に教育が与えた道徳面での価値観による影響もあるのだと思います。台湾だと電車の中でお年寄りに席を譲らないと日本みたいに冷たい目で見られたりしますし。イメージ的には半分日本、半分中国と言うのが案外合っているかもしれません。あと、台湾人は大陸の中国人に間違えられるのを嫌がる人が多いのでくれぐれもご注意を…。


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